「彼氏のいびきがうるさくて眠れない…」そんな悩みを、誰にも言えずに抱えていませんか?
この記事は、好きな人の隣で眠れない夜を繰り返した女性の、心の声を綴ったコラムです。
“好きなのに、眠れない”。
その矛盾に苦しみながらも、関係を壊したくなくて、自分をすり減らしてしまう…。
そんな繊細な感情と向き合うすべての方に読んでほしい内容です。
読後、あなたの中で「眠れない=わがまま」ではないことが、そっと腑に落ちるはず。
ぜひ最後まで読んでみてください。
好きなのに、眠れない。いびきが壊したのは夜だけじゃなかった
好きなのに、眠れない。いびきが壊したのは夜だけじゃなかった。
- ①“好きなのに、しんどい”という矛盾
- ②「今日こそ寝たい」と願う夜に限って
- ③いびきがうるさいのに、何も言えなかった
- ④眠れないのは、愛が冷めたからじゃなかった
- ⑤別々に眠る選択は、“別れ”じゃなかった
それでは、コラムをお読みください。
①“好きなのに、しんどい”という矛盾
その夜も、ベッドに入ってから30分も経っていた。
彼の寝息が、少しずつ、いびきに変わっていくのを横で感じながら、私は天井を見つめていた。
「好きなのに、しんどい」—— そんな気持ちが、喉の奥からせり上がってくる。
目を閉じれば、耳が冴える。耳を塞げば、心がざわつく。
「いびきがうるさい」と言えば、彼を傷つけてしまう気がした。 でも、言わなければ、私は眠れない。そんな夜が、もう何日も続いていた。
彼は優しい人だ。仕事で疲れて帰ってきても、私の好きなアイスを買ってきてくれる。 愚痴も文句も言わず、そっと抱きしめてくれる。
だからこそ、私は「眠れない」とすら言えなくなっていた。
「これくらい我慢しなきゃ。私が悪いんだよね」 そんなふうに思う癖が、いつの間にか私を追い詰めていた。
いびきがうるさい、なんて言えない。 でも、眠れない。 だから泣いた。
彼の隣で、そっと枕に顔をうずめて、声を殺して泣いた。
「好きなのに、眠れない」 その矛盾は、私の心を確実に削っていった。
何かが崩れ始めているような気がしていたけれど、それが“愛”なのか、“私自身”なのか、わからなかった。
——ただ一つだけ確かだったのは、「このままじゃ、無理かもしれない」という思いが、心の奥でずっと鳴っていたこと。
“愛してる”って言うたびに、“ごめんね”が喉に引っかかるようになった。 それは、いびきのせいなんかじゃない。 でも、いびきがきっかけだったことも、否定できない。
こんなふうに思ってしまう自分が、嫌いだった。 でも、やっぱり眠れない夜は、つらかった。
誰にも言えないこの気持ちを、私は今日、文章に残そうと思った。
「好きなのに、眠れない」—— この矛盾が、いつか誰かの心を救うことを願って。
…本当に、ただそれだけです。
(筆者のひとこと)
正直、この話は“重すぎる”って思うかもしれません。 でも、「好きな人と一緒にいるのに、つらい」っていうのは、意外とたくさんの人が抱えてる感情だと思います。 それが“いびき”であれ、“生活リズム”であれ、“一緒にいすぎること”であれ——。 誰かを嫌いになったわけじゃなく、ただ「自分が壊れそうになる」。 そんな繊細さを、僕は大切にしたいんです。
②「今日こそ寝たい」と願う夜に限って
「今日は、ちゃんと寝よう」
そう思って、夜の準備をいつもより丁寧にしてみた。
湯船に浸かって、アロマを炊いて、スマホを早めに手放して、心を落ち着ける。
明日は朝から予定があるから、眠れなかったら困る。 だから、今日はちゃんと寝なきゃ。寝よう。寝たい。
でも——
彼のいびきは、容赦なく響いてきた。
深く、重く、どこか苦しげな音。 私の心を、寝かせてくれない音。
さっきまで「好き」と思っていたはずの彼に、 「静かにしてよ」と心の中で叫んでしまう自分が、嫌だった。
寝返りを打っても、そっと肩を揺らしてみても、 彼は眠ったまま、音をたて続ける。
耳栓をしても、音は身体にまで届いてくる気がした。
「なんで、今日に限って……」
泣きたくなる。イライラする。でも、責めたくない。
そんな気持ちがごちゃまぜになって、胸がギュッと締めつけられる。
「今日こそ寝よう」って、願った夜に限って、眠れない。
まるで、誰かに試されているようだった。
愛してるなら、我慢できるでしょ? 一緒にいたいなら、眠れない夜くらい耐えられるでしょ?
——でも、本当にそうなのかな。
「眠れない」って、そんなに我慢すべきことなのかな。
好きな人の隣で眠れないって、そんなに小さなことなのかな。
私は、毎晩その答えを探しながら、 まぶたを閉じて、耳をふさいで、 それでも眠れない時間を過ごしていた。
眠れない夜は、考えすぎてしまう。
考えすぎてしまう夜は、ますます眠れない。
そのループに、心がすり減っていくのを感じながらも、 私は“誰にも言えない悩み”として、それを抱えていた。
「今日こそ寝たい」と願う夜に限って、 眠りは、私の味方になってくれなかった。
(筆者のひとこと)
「寝たいだけなのに、なんでこんなに苦しいんだろう」って、思ったことありますか? 僕も、今こうして書きながら、自分がいかに“眠り”を軽く見ていたかを反省しています。 眠るって、命を守る行為なんですよね。 そのくらい、大事なことを、大事にしていい。 そう思えるようになるまで、僕も時間がかかりました。
③いびきがうるさいのに、何も言えなかった
「いびき、うるさいよ」
——たったそれだけの言葉が、どうしても言えなかった。
何度も喉まで出かかった。 でも、声にすることができなかった。
だって、彼は悪くない。 眠っているだけ。疲れているだけ。 いびきをかこうとして、かいているわけじゃない。
それなのに、「うるさい」なんて言ったら、彼がかわいそう。 「静かにして」なんて言ったら、責めているみたい。
私が眠れないのは、彼のせいじゃない。 そう言い聞かせて、言葉を飲み込んできた。
だけど、飲み込んだ言葉は、どこにも行き場を見つけられず、 心の中でぐるぐると渦を巻く。
彼が深く眠っている夜ほど、私はひとりで起きていた。
不公平だと思ったこともある。 でも、それを「不公平」と思ってしまう自分に、罪悪感を抱いた。
一度だけ、勇気を出して言ってみたことがある。
「いびき、ちょっと気になっちゃって…」
彼は、申し訳なさそうに笑って「ごめんね」と言った。
それ以上、何も言わなかった。 私は、「ううん、大丈夫」と答えた。
でも、本当は「大丈夫」なんかじゃなかった。
次の夜から、彼は寝るのを少し遠慮しているように見えた。
眠ることに、彼まで気をつかうようになってしまった。
それが、余計に苦しかった。
言えなかったのもつらいけど、言ってしまったあとの空気もまた、つらかった。
どっちにしても、私の心は休まらなかった。
いびきがうるさい、なんて。 たかがそれだけで。 だけど、それだけじゃなかった。
眠れないこと以上に、「何も言えない自分」が、 私をどんどん弱らせていった。
私は、何も言えないまま、 眠れない夜を何度も繰り返していた。
そして、誰にも気づかれないまま、 少しずつ、関係が擦り減っていくのを感じていた。
(筆者のひとこと)
「言えなかった」って、ただの優しさじゃなくて、“恐れ”や“自己否定”が混じってること、あると思うんです。 大事にしたい相手だからこそ、本音が言えない。 でも、それが積み重なると、いつか“優しさ”が“壁”になる。 そうなる前に、自分の気持ちも、少しずつ声に出していい。 僕は、あの時それを知らなかっただけなんです。
④眠れないのは、愛が冷めたからじゃなかった
「眠れないのは、もう彼を好きじゃなくなったからじゃないか」
そんな考えが、ふとよぎったのは、3回目の徹夜をした朝だった。
目の下にクマを作り、ぼーっとした頭でキッチンに立つ。 彼はまだ寝ていた。深く、気持ちよさそうに。
それを見て、「いいなぁ」と思ってしまった自分に、 驚きと、少しの罪悪感を覚えた。
「もう好きじゃないのかもしれない」——
その考えにしがみつけば、もっと楽になれる気もした。
だって、好きな人に対して、こんなにイライラしたり、 無理だと思ったり、涙が止まらなかったりするなんて、 変じゃない?と、自分で思っていたから。
でも、それは違った。
眠れないのは、愛が冷めたからじゃなかった。
むしろ、その逆だった。
まだ好きだから、まだ大切だから、言えなかった。
離れたくないから、関係を壊したくないから、黙っていた。
「この人を傷つけたくない」っていう気持ちが、 「自分を壊してもいい」に、すり替わっていた。
好きなのに、眠れない。 大切なのに、つらい。 愛してるのに、壊れそう。
その矛盾が、心を締めつけていた。
私は、自分の中にある“愛”を守るために、 “自分”を削り続けていた。
だけど、そんな関係は、きっと長くはもたない。
いびきが壊したのは、「夜」だけじゃなかった。 「私の自己肯定感」も、「本音を言える関係」も、 少しずつ蝕まれていた。
だからこそ、私は気づかなきゃいけなかった。
眠れないことを、愛の終わりだと思わないで。 眠れる場所を探すことを、逃げだと思わないで。
愛が冷めたわけじゃない。 ただ、自分を大切にできていなかっただけだった。
(筆者のひとこと)
「眠れない夜に、愛を疑うこと」が、どれほど残酷か、僕は知っています。 でも、それって本当は“愛がある証拠”なんですよね。 どうでもいい相手だったら、こんなに悩まないし、こんなに泣かない。 だから、あなたのその矛盾は、ちゃんと“誰かを想う心”なんだって、信じてほしい。 眠れない夜にも、ちゃんと意味はあると思います。
⑤別々に眠る選択は、“別れ”じゃなかった
ある夜、私はついに言葉にした。
「別々に寝よう」
その言葉を口にするまで、どれほどの夜を越えたかわからない。
言う直前まで、心臓がバクバクしていた。
「これって、もう終わりってこと?」
そう思われたらどうしようと、不安でいっぱいだった。
でも、口に出してみたら、驚くほどスッとした。
彼は、最初こそちょっと驚いた顔をしたけれど、 すぐに「うん、いいよ」と言ってくれた。
責められていると感じていたら、ごめん。 そう言った私に、彼は「そういうわけじゃないってわかってるよ」と笑った。
私はそのとき、涙が出そうになった。
眠る場所を変えることが、別れにつながるんじゃないかと、 ずっと怖かった。
でも、違った。
「一緒にいたい」と「一緒に寝る」は、イコールじゃなかった。
私たちは、夜を別々に過ごすことで、 昼の私たちを守ることができた。
眠れないまま一緒にいた夜は、静かな戦場だった。
それが、別々の布団になっただけで、呼吸がしやすくなった。
不思議なことに、距離ができたぶん、 「おはよう」と「おやすみ」の言葉に、ちゃんと気持ちがこもるようになった。
一緒に眠れないことで、失うものがあると思っていた。
でも、実際には、守れたもののほうが大きかった。
自分の心と身体。 彼への優しさ。 ふたりの関係。
“眠れること”って、やっぱり大事なんだ。
愛してるなら、無理しないでいい。
いびきを我慢することが、愛じゃない。
ちゃんと眠れるようにすることも、 ふたりを大切にするひとつの形だった。
別々に眠ることは、終わりなんかじゃなかった。
むしろ、私たちが続いていくための「選択」だった。
(筆者のひとこと)
この話は、僕の実体験でもあり、読者さんから聞いた話でもあります。 「寝室を分けるなんて冷たい」「夫婦なんだから一緒に寝るべき」 そんなふうに思われがちな世の中だけど、 大事なのは“形式”じゃなくて、“ふたりが心地よくいられること”ですよね。 「ちゃんと眠れること」が、あなたを、そしてふたりの未来を守ってくれると思います。
まとめ|好きなのに眠れない夜を超えるために必要なこと
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“好きなのに、しんどい”という矛盾 | ①“好きなのに、しんどい”という矛盾 |
「今日こそ寝たい」と願う夜に限って | ②「今日こそ寝たい」と願う夜に限って |
いびきがうるさいのに、何も言えなかった | ③いびきがうるさいのに、何も言えなかった |
眠れないのは、愛が冷めたからじゃなかった | ④眠れないのは、愛が冷めたからじゃなかった |
別々に眠る選択は、“別れ”じゃなかった | ⑤別々に眠る選択は、“別れ”じゃなかった |
「彼氏のいびきで眠れない」──それは、単なる物理的な問題ではありません。
我慢することで、自分を追い詰めてしまったり、愛情と自己否定の狭間で揺れたり。
この記事で描いたのは、そんな繊細で見えづらい感情の数々です。
眠れない夜に涙を流してしまうあなたが、自分を責めずにすむように。
「別々に眠る」という選択も、関係を守る手段のひとつだと、そっと伝えられたら嬉しいです。
本当に大切なのは、形式ではなく、心が休まること。
あなたの夜が、少しでも穏やかでありますように。
参考リンク: